天皇陛下の譲位とは?生前退位は?いつ?時期は?問題は?法案は?譲位特例法とは?




私たちは、今回の天皇陛下の「生前退位」をこのように表現していますが、本当は「譲位」と言うのが正しいと思います。

「生前退位」を簡単に表現すると、天皇陛下が崩御する前に皇太子に地位を譲るということです。

明治以降、この「生前退位」は皇室典範では認められていませんでした。

なぜかと言うと、この「生前退位」を認めてしまうことで現在の天皇制度が崩壊する可能性や憲法抵触を問題視する声も多いです。

そこで、今回政府が取ったのが1代だけ認める特別法を制定することでした。

それにより、今回のみ特例として「生前退位」を認めることになりました。

しかし、これによって皇室典範の融通の利かないことが判明して今後は皇室典範の見直しが検討されるのではと私は思います。




天皇陛下の譲位とは?「生前退位」との違いは?

引用:http://jprime.ismcdn.jp/mwimgs/a/c/640/img_ac1be9fe5c9e64604cb469be690f1b692063836.jpg

報道などでも「退位」や「生前退位」と言う表現で紹介されていますが、「退位」と言うのは生きている間におこなわれることですので、「生前退位」と言う表現は意味が重複しており正しい使い方ではありません。

本当は、「譲位」と表現するのが正しいのではないでしょうか。

「譲位」を簡単に説明すると今の地位を手放すことです。

昔だと、権力を手放すのではなく、地位を譲ったものを陰から操るなど歴史上では起こっていましたね。




天皇陛下の「譲位」、「退位」の特例法案とは?

引用:https://cdn.mainichi.jp/vol1/2016/07/29/20160729biz00m010011000p/8.jpg?1

皇室の基本的な法典である「皇室典範」では皇位の継承は天皇の崩御に限られるそうです。

簡単に言うと、天皇陛下が変わる時は、現天皇が亡くなられてからだということです。

そのため、基本的に天皇陛下が自身の意思で地位を譲るということは実質できないことになっています。

しかし、2016年8月8日に天皇陛下が話された「退位」を示唆した言葉により「生前退位」と言う造語が生まれました。

ですが、天皇陛下は決して「退位」をしたいと言ったわけではありません。

その言葉を発して、政府が容認してしまった場合は天皇陛下が国政に介入したとみなされる可能性があり法律違反になってしまうからです。

天皇陛下はこれまでの事を振り返りながらこのようにお話しされました。

「天皇として国事行為を行いつつ象徴としての役割を果たしてきたが、数年前の2度の手術や高齢による体力の低下から職務を務めるのが難しくなることが案じられる。」

天皇陛下はご高齢と言うこともあり、過去に2度大きな手術をされています。

それもあり、体力的にも公務へ支障が出始めているのではないでしょうか。

そのこともあり、今後の公務へ支障があるといけないと思い「退位」の意向を匂わせたのではないでしょうか。



天皇陛下の譲位(生前退位)に対して皇室典範の規定とは?

引用:http://biz-journal.jp/images/post_16239_20160809.jpg

なぜ、今回の「生前退位」が注目されているのかと言うと、皇室典範によるものだと私は思います。

皇室典範には天皇の皇位継承について崩御してからと記載されており、生前での継承に関する規定がないのです。

皇室典範第4条ではこのように記載されています。

「天皇が崩じたときは、皇嗣(こうし)が、直ちに即位する」

この規定は1889年から変わっていないそうです。

しかし、今の法律もそうですがかなり古い時代に規定されたものであるため今の時代に対応していないと一部からは声が上がっています。

それらを考えると、法律全てにおいて見直しが必要なのかもしれませんね。



天皇陛下の譲位(生前退位)、現在の公務とは?何をやっている?

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天皇陛下は一体何をやっているのでしょうか?

私も各国の要人にあっているところや各国を訪問している所などはニュースや報道で知っていますが、具体的にどのようなお仕事をされているのかは知りませんでした。

調べてみると、天皇陛下の「お務め」には大きく3つに分けられるそうです。

・憲法が定める「国事行為」

・象徴天皇の地位に基づく「公的行為」

・宮中祭祀などの私的活動を含む「その他の行為」

2015年には約260日間上記のお仕事があったそうです。

それ以外にも地方へ訪問などもされていますので、そういったものを総合的に考えると、お休みはごくわずかだったことがわかります。

基本的には、国事行為や公的行為を「公務」と呼び大半の天皇陛下の活動になっています。

2004年と2015年の公務を比べてみると変わらない活動をしているのがわかります。

天皇陛下の主な活動 2015年(81歳) 2004年(70歳)
公務  内閣から届く書類への署名押印 1060件 1080件
 認証官任命式 135人 81人
 宮殿や御所での拝謁・会見・茶会など 161件 156件
 皇后さまとの地方訪問(静養を除く) 17件 14件
 宮中祭祀 22件 35件

引用:https://brave-answer.jp/12740/



これだけの公務をご高齢のお身体で活動しているのはすごいことですし、相当のストレスがあるかもしれません。

また、昭和天皇との公務を比較すると、全てにおいて増加しているそうです。

それらすべての公務を天皇陛下おひとりで行うこと自体おかしいのかもしれません。

ちなみに宮内省のデータによると以下のようになっています。

・赴任・帰国大使の拝謁などは人数:約4.6倍

・東京都内や地方に出かける回数:約2.3倍

宮内省では天皇陛下の公務の負担が増加していることから、天皇陛下以外の皇室の方々への公務の分散なども話し合われているそうですが、今のところ話し合いはまとまっていないようです。



天皇陛下の譲位(生前退位)の意見とは?どう思ってらっしゃる?

引用:https://ichef.bbci.co.uk/news/624/cpsprodpb/7F77/production/_96113623_3a0b802e-0be4-400a-a105-a6646297d677.jpg

天皇陛下はご自身で天皇の公務を縮小させることに対しては難しいと述べられています。

「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。」

そのため、譲位(生前退位)を実現させることで天皇が象徴としてお務めを全うできるようにしたいというお考えのようです。

自分の身体などではなく、日本の国民のためにこのような判断を行える天皇陛下を私は尊敬します。

難しいことはわかりますが、これを気に皇室典範の見直しを行っても良いのではないでしょうか。



天皇陛下の譲位(生前退位)の問題点とは?

引用:http://hot-fashion.click/wp-content/uploads/2016/08/

この件に関しては、以前に国会で質問があったそうなので紹介したいと思います。

・退位を認めると上皇や法皇などの存在が弊害を生ずる恐れがある

・天皇の自由意思にもとづかない退位の強制があり得る

・天皇が恣意的に退位できるようになる

歴史上で、生前退位したことにより天皇陛下が非常に権力を持った時代などがありました。

そのため、退位を認めることで天皇が権力を持ったり意に反する天皇の交代が行われる可能性があるとしています。

また、上記でもお話ししましたが、天皇が退位の意向を示すことが憲法違反になるのではと言うことです。

天皇は国政に関与しないと言うものが皇室典範で記載されていますが、天皇が退位の意向を示して国会がこれを承認することにより権力に屈したとみられてしまうのかもしれません。

日本国憲法第1章第4条によると、天皇は「国政に関する権能を有しない」と記載されています。

この上記の憲法に違反するのではと言う声が挙がっているということですね。




天皇陛下の譲位(生前退位)は過去にもある?歴史上では?

現在は、「生前退位」と言うシステムは廃止されていますが、過去の歴史上を調べてみると、昭和天皇までの124代の中で約半数近くは譲位(生前退位)が行われていたそうです。

歴史上では645年の35代皇極天皇が孝徳天皇に行ったのが譲位の最初だと言われています。

そして、その後の平安時代にはこのような譲位が頻繁に行われていたという記録があることがわかっています。

その際、譲位した天皇は「太上天皇(通称「上皇」)と呼ばれるようになったということです。

そして、歴史上で譲位した天皇が権力を拡大したことや大きな事件が起こっていることで、今回の「退位」について慎重な意見が出たということになります。

また、「退位」した際に通称に関しても「上皇」と言う名前は過去の事件などを呼び起こすとして反対意見も出ていたそうですね。



天皇陛下の譲位(生前退位)が禁止されたのはいつ?どうして?理由は?原因は?

この「譲位」が禁止されたのは命じ時代のことです。

譲位が強制されて政治的混乱を招いた時代があったことから、皇位の継承は天皇の崩御だけに限られたと言うことです。

最後に譲位が行われたのは江戸時代の1817年の光格天皇が仁考天皇に地位を譲ったのが最後になりますので、約200年ほど譲位が行われていないことになります。

今回、譲位が行われることがほぼ確定したことで約200年ぶりに歴史が変わるということです。

また、今回の譲位は特例として認められたことですので、今後行われない可能性もあります。

そうなると、歴史的にも後世に語り継がれるかもしれませんね。



天皇陛下の譲位(生前退位)した後は?今後は?

歴史上は譲位(生前退位)は頻繁に行われていましたが、約200年前のことです。

しかし、天皇陛下自身はご高齢と言うこともあり、今後の公務に支障が出ることを懸念していました。

そのため、生前退位したいとはおっしゃられていませんが、ご意向を強くにじませていることが伝わってきました。

それは、私たちも強く感じるところがあり政府も早期の対応をはかり、今回は特例として譲位(生前退位)を認める法案を可決させました。

しかし、「退位」の日程などすべてに置いて決定することが多いため、「退位」に関しては長期戦になりそうです。

日程が決まったとしても即位式や退位式など新しい行事も増えるかもしれません。

また、「上皇」となられたら公務などはどうなるのかなどの疑問もあります。

全て次の天皇へ引き継がれるとは思いますが、そこで表舞台から姿を消すのか、または大きなイベントなどでは表舞台に現れるのかわからないことだらけですね。

また、「上皇」になられた後のお住まいなどはどこになるのかなどまだまだ注目されるかもしれません。



まとめ

今回は、天皇陛下の譲位(生前退位)について共有しましたが、融通の利かない皇室典範の存在があらわになりましたね!

今回は特例法として、「生前退位」が認められましたが、今後はどうなるでしょうか。

医療の発達などで、長生き出来る時代になりましたので今後も皇室ではこのような問題が話題になる可能性は高いです。

問題になる前に、皇室典範を再度見直す必要があると感じました。



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